学部長あいさつ

伊藤紳三郎教授このウェブサイトでは、京都大学工学部の組織、教育活動、各種イベント、各種刊行物などを広く知っていただくために、過去から最新に至る公式情報を 公開しています。とりわけ、大学受験をめざしておられる皆さんには、入試情報をはじめとして、京都大学工学部では何を学ぶことになるのか、どのようなキャンパスライフを送ることになるのか、そして大学卒業後にはどのような進路が開けるのかなど、全体像を描くための情報源として役立てていただければ幸いで す。このウェブサイトとは別に、案内冊子「京都大学工学部2017」を配付していますので、あわせて参照してください。

受験生の皆さんが進路を考えるときの選択肢として、京都大学工学部には、地球工学科、建築学科、物理工学科、電気電子工学科、情報学科、工業化学科 の6学科が用意されています。「工学」と総称される学問分野は、自然の仕組みを解き明かすとともに、それを最大限に活用して私たちの暮らしに利便性をもたらす科学技術を発展させて、地球環境と調和した安全で豊かな社会の実現を目標にしています。また、資源やエネルギーに乏しい我が国にとって、科学技術の発展なくしては生きるすべがなく、この意味で工学の役割はどの学問よりも重要と言えるでしょう。

上記の目標を達成し得る人材の育成に向けて、工学部の第1学年と第2学年では、学科ごとにその重みは異なるものの、全学共通教育の一環として自然科学系科目の基礎学理を理解します。これと同時に、人文・社会科学系科目や外国語科目も学びます。広い視野と豊かな教養を備え、国際社会で活躍できる技術者・研究者に育つための基礎として、これらの全学共通科目を総合的に修得することは欠かせません。

第2学年の後期あるいは第3学年では、学科・コースごとに配当される専門科目を重点的に学びます。専門科目の中には、学科の特徴を反映した科目だけではなく、学科の枠組を超えた自然科学を基盤とする工学に共通した科目、さらには異なる複数分野が融合して生まれた新しい専門分野の基礎科目も多数配当されています。また、講義科目のほか、基本的な実験技術を修得するための実験科目も含まれています。第4学年になると、多様な専門分野の研究室に所属して、各自が特定テーマについての卒業研究(特別研究)に取組み、未知の新領域を開拓する最先端の研究に参加します。

京都大学工学部の卒業生は、そのまま就職する者もいますが、その大半(最近のデータによれば卒業生の85%程度)が大学院へ進学しています。しかも、大学院進学者の多くが工学部6学科と関連の深い工学研究科、エネルギー科学研究科、情報学研究科、または地球環境学舎のいずれかで修士課程2年間の大学院教育を受けながら、それぞれの研究室に所属して国際レベルの研究活動を継続します。さらにその中から博士課程へ進学して高度な研究者の道を歩む学生もいます。平成18年度には、工学部と関連した専門職大学院として、経営管理大学院も京都大学に新設されています。これらの大学院の詳細については、それぞれ別の案内冊子が用意されていますので、そちらの方もぜひ参照してください。京都大学工学部を受験するにあたって、将来の進路を選択するためには、学部6学科のことだけでなく、大学院の情報も調べておくことが大切です。

工学部の4年間を通じて、各学科がどのような専門科目を配当し、どのようなカリキュラムを提供しているかについては、案内冊子「京都大学工学部2017」に詳しく説明されています。また、卒業研究の内容についても紹介されていますので、学科を選択する際に役立ててください。

以上、京都大学工学部のあらましについて述べました。京都大学工学部は、最先端の基礎研究や応用研究の実践を通じて、質の高い教育を提供しています。若い感性と飽くなき探求心を持ち、未知な領域に挑んで開拓しようと志す受験生のみなさんが入学を果たされ、京都大学工学部のメンバーとなられることを心より期待しています。