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航空宇宙工学専攻

1903年にアメリカのライト兄弟が人類初の有人動力飛行に成功してからわずか100年あまりで、航空機は一挙に1000人近い人間を乗せて15000km 以上を飛行できるまでにいたりました。また宇宙においては、1961年にソ連のボストーク1号が人類初の宇宙飛行をしたのに引き続き1969年にアメリカのアポロ11号が人類初の月着陸に成功し、現在では国際宇宙ステーションが運用されるとともに各種の探査衛星が太陽系の多くの惑星の貴重な情報を日々送ってきています。

人類にとって長年の夢であった大空の飛行はほぼ十分に実現した現在も、宇宙は人類にとって永遠のフロンティアです。そしてこのフロンティアを開拓するための科学技術として、これまで地球表面上で当然としてきた重力や圧力や温度とは全く異なる環境条件下での工学が要求されます。飛行体に必要とされるスピードや距離も飛躍的に増大し、大きさもある場合には不可避的に巨大となり、またある場合には極小化することも要求されます。さらに信頼性がなににもまして重要です。つまり、あらゆる意味で極限の科学技術が要求されるのが航空宇宙工学です。

当専攻では大別して、航空宇宙機の航行に関わる航空宇宙環境との相互作用、航空宇宙機の推進とエネルギー、航空宇宙機の材料・構造強度、航空宇宙機のシステム・制御などを研究対象としています。航空宇宙工学というフロンティアを切り開くため、当専攻では基礎的な科学と工学を最重要視しています。いいかえると、第一の使命は単に航空宇宙に限定されず新しい可能性に向けた先端工学の扉を開くこと、第二の使命は深い知識に基づいてオリジナルなアイデアを十分に創造できる科学技術者を育てることです。

このような使命にこたえるため、教育プログラムでは工学のみならず数理物理に重点をおいています。同時に、いわゆるビッグ・サイエンス&エンジニアリングのひとつである航空宇宙工学では、国内外の組織が協力して行われる巨大なプロジェクトも多いことから、そのような場でリーダーシップや国際性を発揮できるように教育することにも力を注いでいます。