桂キャンパスの安全衛生~法人化から7年を振り返って~

中川 俊幸

中川 俊幸国立大学の法人化から、早くも丸7年が経過しようとしています。

私の所属する環境安全衛生センターは、桂キャンパスの環境と安全衛生管理のため法人化に伴う多種の法律の適用に対応すべく、法人化と同時の平成16年4月1日に設置されました。

私は、設置と同時にこのセンターに赴任致しました。その頃の桂キャンパスは電気系と化学系とインテックセンターだけの、まだこぢんまりした状況でした。

最初の仕事は、事業場の安全衛生委員会(現在の環境安全衛生委員会)の立ち上げと衛生管理者の巡視体制の確立でした。また、当時のセンターはセンター長と事務補佐員と私の3人だけであり、センター自体の事務用品等の調達整備を行いながら業務に着手しました。第一回の環境安全衛生委員会は4月27日に開催し、労働安全衛生法に規定された毎月1回の開催を履行しました。同じく衛生管理者の毎週の巡視は、4月から始められず労働基準監督署の許しを得て5月より開始しました。このように法令の遵守をおこない、かつ実質的な安全を確保すべく安全教育を学生、教職員対象に行いました。

その後、建築系、地球系の移転、ローム記念館、船井交流センターの利用開始にともなう安全衛生状況の調査や必要な措置を実施、また、衛生管理者の増員、環境安全委員会の拡充を行い、現在の体制となりました。

その間、幸いにも死傷者のでる事故は起こらず、重大な事故(NaK 発火、塩素ガス漏洩)でも全く負傷者がでないという幸運な状況でこられました。

工学研究科での研究実験活動は常に危険が潜在しています、その中でいかに事故を未然に防ぐかは、日々の安全管理を各研究室で行って頂き、それを安全衛生スタッフがチェックして、よりよい状態に向上させていく必要があります。そして、皆様への安全に関する情報の提供としての安全教育また、緊急時の対応としての救命救急法、或いは空気呼吸器装着実技講習を実施しています。また、一般的な安全衛生教育として、事務系職員全てを対象とした VDT 教育も実施しています。

桂キャンパスの安全衛生

空気呼吸器装着実技講習会の風景 
(於:EM棟、環境安全衛生センター会議研修室)

これらの活動は環境管理、安全衛生管理を専門とする職員で構成する当センターが無くてはできないことであります。当センターの教職員は、常にいかなる状況にも対応すべく、環境・安全・衛生について日々の研鑽に努めています。私も労働衛生のプロの証として、労働衛生コンサルタント資格を取得しました。

工学研究科を構成される全ての教職員、学生が安全衛生を自らの身を守る活動だと理解して頂き、研究科全体でより安全な教育研究の運営がなされる一助となるよう、私はプロの安全衛生スタッフとして、これからも努力していきたいと考えています。

(専門員・附属環境安全衛生センター)