科目名 : 数値計算演習

科目コード 90920
配当学年 3年
開講期 前期
曜時限 月曜・3,4時限, 火曜・3,4時限
講義室 工学部総合校舎2F 数理コース計算機室
単位数 2
履修者制限 有:計算機アカウント作成(54名まで)の為、初回ガイダンスへの出席を必須とする。もし出席できないときは、事前に担当教員へ連絡すること。
講義形態 演習
言語
担当教員 原田・佐藤(彰)・田中(秀)・木村

講義概要

諸問題に対する数理的アプローチの中で計算機をもちいた方法は有力な手段である。本演習では、用意されたさまざまな興味深い演習課題に対して、プログラミングとその実行、そして、結果の考察などおこなうことで、基礎的な計算手法の習得を目指す。

評価方法

数値計算を行うために設定された4つの課題全てに対し、報告書の提出を義務付け、4課題に対する報告書の素点(25点満点)の合計によって成績評価を行う。

最終目標

コンピュータを用いた数値計算のための基礎的技術の体得を目指す。特に、以下の4つの技術獲得を目標とする。 (1) 計算アルゴリズムの理解力:数式等で記述された数値計算アルゴリズムからのコード作成を通じて、計算アルゴリズムの理解力を高める (2)プログラム作成能力:計算機プログラミングのコーディングを通じて、プログラミング能力の向上を目指す (3) データの整理能力:数値計算結果(データ)からの作図、統計処理を通じてデータ整理能力の向上を目指す (4) 報告書作成能力:報告書作成を通じて、結果の考察、報告書作成の技術向上を目指す

講義計画

項目 回数 内容説明
ガイダンス 1 演習の進め方に関する説明、および、数理コース計算機室利用のためのアカウント作成に関するガイダンスを行う。数理コース計算機室にて、ガイダンスを開催する。(開催日時については後日掲示)
QR分解とその応用 7 QR分解とその応用を中心に、行列の数値計算について学習する[1]。
・QR分解 (Gram-Schmidt法,Householder法)
・QR分解を用いた固有値の計算
・QR分解を用いた最小二乗問題の計算
確率微分方程式 6 疑似乱数の取り扱いと確率微分方程式の数値解法を学習する[2]。
・疑似乱数の基礎
・変換法による乱数生成方法
・確率密度関数のノンパラメトリック推定
・確率微分方程式の記述(Euler-Maruyamaスキーム, Fokker-Planck方程式)
モンテカルロ法 6 厳密な取り扱いが困難な系に対する代表的な統計的数値手法としてマルコフ過程モンテカルロ法を学習する[3]。
・メトロポリス法
・レプリカ交換法
疎行列の連立一次方程式を解くための共役勾配法系解法の並列化 8 疎行列の連立一次方程式を解くための以下の解法について学び、それぞれの解法に対して並列計算コードを作成する[4]。
・正定値対称疎行列の連立一次方程式の解法である共役勾配法
・非対称疎行列の連立一次方程式の解法であるBICGSTAB法

教科書

指定しない。必要に応じ資料を配付する。

参考書

各課題に関して以下の書籍を参考書として推薦する。[1] 「岩波講座 応用数学 線形計算」 (森正武・杉原正顕・室田一男著,線形計算,岩波書店,1994) [2]「微分方程式による計算科学入門」(三井斌友・小藤俊幸・ 齋藤善弘著,共立出版, 2004)[3]計算統計 II「マルコフ連鎖モンテカルロ法とその周辺 」(統計科学のフロンティア)(伊庭 幸人・ 種村 正美著, 岩波書店)[4]「線形計算の数理」(杉原 正顯・室田 一雄著,岩波数学叢書)

予備知識

UNIX環境において、ファイルの編集、C言語によるプログラムの作成と実行、グラフの作成および印刷が行なえることを前提とする。予備知識については、latex, C言語, GNUPLOTの書籍が多数あるので参考にされたい。 例えば、LATEX 2e入門(生田 誠三著,朝倉書店,2003), はじめてのC(椋田 実著,技術評論社,2001), 使いこなすgnuplot(大竹散,矢吹道郎,テクノプレス,2004)などがあげられる。

授業URL

http://amech.amp.i.kyoto-u.ac.jp/~aki/pukiwiki/ENA-announce

その他

プログラミングや計算機環境に関する技術的質問には、TAが適宜対応する。