前川 淳

略歴

2010年3月 京都大学工学部工業化学科 卒業
2012年3月 京都大学大学院工学研究科修士課程化学工学専攻 修了
2015年3月 京都大学大学院工学研究科博士後期課程化学工学専攻 修了
2015年4月 住友化学株式会社 入社

メッセージ

前川 淳■現在の職務内容
新しい工場を建設するプロジェクトにプラントエンジニアとして携わっています。建設段階では、大学で学んだ化学工学を活かした反応器、蒸留塔などの装置設計に加えて、装置や配管のレイアウト検討や、プロジェクトの進捗管理を行いました。現在は、完成した工場を長期的に安全かつ安定して操業できるよう、運転管理や合理化を行っています。

■博士学位を取得しようと考えた動機
修士課程の研究で、ある実験をしていた際、予想と大きく異なる結果が出たことがありました。そのメカニズムを解明したいという気持ちがきっかけです。どのような手法で解明するかを試行錯誤しているうちに、より深く研究を行いたいと思い、進学を希望しました。

■博士学位がキャリアとして役に立ったこと
入社後まもなく海外出張を伴う同業他社との交流会に参加させていただいたことや、工場立ち上げのプロジェクトメンバーに選ばれたことは、博士であることへの高い期待が込められていると考えています。

■進学の際不安に感じていたこと
卒業後に就職先があるか不安でした。京都大学の化学工学専攻には、多くの民間企業からの求人があり、中には博士課程向けの求人もありましたが、本当に就職できるのだろうかという不安がありました。実際に就職活動を開始すると、エントリーシートを提出した複数の企業から研究所/工場見学のお声掛けをいただきましたし、研究室の先生には、興味のある企業で働かれている方を紹介していただき、工場を見学させていただくなどの手厚いサポートをしていただきました。

■後輩へのメッセージ
多くの人が就職するなかで、進学を選択することに躊躇するかもしれません。そのようなときは、ぜひ研究室の垣根を超えて、化学工学専攻の先生や先輩に相談してください。きっと喜んで相談にのってくださると思います。自分が決めたテーマでじっくりと研究に向き合えることは、学生として博士課程に進学した人の特権です。充実した日々が送れるよう応援しています。

 2019年5月掲載)