深圳における京都大学-清華大学環境技術共同研究・教育センター設立20周年イベント開催報告(2025.11.15)
京都大学大学院工学研究科 都市環境工学専攻(CRECET主任)
高岡昌輝
1.はじめに
本年は、京都大学-清華大学日中環境技術共同研究・教育センター(以下CRECET)の設立20周年にあたり、2025年7月13日に京都大学百周年記念館国際ホールにて記念シンポジウムを実施するとともに、2025年11月15日に深圳の西麗大学城の清華大学校区においても20周年記念シンポジウムを実施しました。
2.清華大学深圳国際研究生院への表敬訪問及び意見交換
シンポジウムに先立ち、同日午前中に、立川康人 工学研究科長及び米田 稔 副学長(環境安全科学保健機構長)をはじめとする京都大学の教職員・学生併せて18名が清華大学深圳国際研究生院(Tsinghua Shenzhen International Graduate School: TSIGS)を訪問し、研究生院院長の欧阳证(Ouyang Zheng) 教授、研究生院副院長の左剑恶(Zuo Jian’e)教授、環境生態研究院の管运涛(Guan Yuntao)教授らと国際交流に関する意見交換を行いました。写真1にその様子を示します。

写真1:両大学の意見交換
欧阳院長は歓迎の挨拶をされ、Jong Mui Choo助教が清華大学深圳国際研究生院の教育・研究や国際交流の状況を紹介しました。本学からは、立川研究科長が今回の深圳への訪問及びセンターが20周年を迎えたことに関して、清華大学からの支援への御礼を述べました。また、高岡教授から本学及び工学研究科の国際交流の現状を紹介しました。清華大学においては2026年9月から修士課程が原則として2年間(これまで3年間)となることから、ダブルディグリーだけでなく、多様な形での学生交流を行っていくことを確認しました。最後に、欧阳院長と米田副学長の間で、記念品交換が行われた後(写真2)、参加した教員全員で集合写真を撮影しました(写真3)。

写真2:記念品交換

写真3:京都大学及び清華大学の教員一同
この表敬訪問に先立ち、立川研究科長らは、現在のCRECETの居室、実験室、本年12月にCRECETが引っ越しする環境生態研究院のスペース、CRECET設立の石碑などを見て回りました。その間、高岡教授、藤原教授、越後教授、大下准教授、石原掛員は、ダブルディグリーの実務者会議を行いました。
3.シンポジウム
午後からは2025年京都大学―清華大学環境技術共同研究・教育センター20周年記念式典をC棟CIIホールで開催し、京都大学、清華大学、海南大学、中山大学、大連理工大学、河海大学、中国・日本の環境関連企業から144名が現地で参加しました。現地での日本企業参加者は、株式会社クボタの岸野宏氏(協議会幹事長)、月島JFEアクアソリューション株式会社の直井央貴氏、湯前理功氏、清野雅翔氏、神鋼環境ソリューション株式会社の藤田淳氏、玉置将吾氏、前澤工業株式会社の張亮氏、凌海氏、日鉄設備工程(上海)有限公司の範作聡氏でした。
管教授の司会の下、記念式典が進行されました。欧阳院長が主催者として開会の挨拶を述べられました。その後、来賓の郝吉明 清華大学教授から祝辞を賜った後、立川康人 工学研究科長が、京都大学側の主催者として挨拶を述べました(写真4)。つづいて、来賓の祝辞として、岸野宏 本センター協議会幹事長、田中宏明 本学名誉教授からそれぞれご祝辞を賜りました。その後、本センターの設立にご尽力された武田信生 本学名誉教授が本年6月6日にご逝去されたことに伴い、その功績を称え、追悼が孫轶斐 海南大学教授からなされました。その後、全体での集合写真をCII棟前で撮影しました(写真5)。

写真4 立川 工学研究科長 挨拶

写真5 20周年記念シンポジウムの集合写真
記念式典の後は、藤原教授の司会の下、教育・国際交流のセッションとして、本センターの主任である高岡昌輝 工学研究科教授から20年間のセンターの活動紹介が、続いて清華大学深圳国際研究生院の国際交流の紹介が左 剑恶 副院長から、さらに、地球環境学堂の国際交流の紹介が西前出 副学堂長からなされました。清華大学深圳国際研究生院修士3回生のLi Tianshen君から、本活動の1つの特徴である修士ダブルディグリーの経験が紹介されました。
学術セッションにおいては、楊明月 CRECET特定助教の司会の下、環境科学・環境工学分野における最新の研究が、両大学の先生方(Yunfeng Yang TSIGS教授、西村文武 工学研究科附属流域圏総合環境質研究センター(RCEQM)教授、Bo Zheng TSIGS准教授、野村洋平 地球環境学堂助教、Si Chen TSIGS助教、宇楊再治 RCEQM助教、Bo Zhao 河海大学教授、Han Zhang 大連理工大学准教授、Qidong Yin 中山大学助教)から紹介されました。
産業セッションにおいては、Kai He 中山大学准教授の司会の下、Shenzhen Water Planning and Design Institute, Co. LTDのRuiying Jing氏、水ing株式会社のPengzhe Sui氏、Changzhou Drainage Water Sci.&Tech. Co., LTDのShangzhong Zhang氏、月島JFEアクアソリューション株式会社の直井央貴氏・湯前理功氏から、各社での環境技術開発について紹介がなされました。
最後に、地球環境学堂の越後信哉教授の司会の下、Li Huan TSIGS准教授より、20周年記念行事への参加及びこれまでの支援に対する御礼と、今後の更なる発展への期待が述べられ、閉会となりました。
シンポジウム終了後は、同キャンパス内の食堂の2階 欣语轩にて意見交換会が開催され、旧交を温めました。今回は20周年にあたり、多くの京都大学修了生が中国全土より深圳に集い、ネットワークの再構築にも寄与しました。
本行事に携わっていただいていた方々に御礼申し上げるとともに、本センターの活動を支援いただいている教職員及び支援企業に深く感謝申し上げます。今後も本センターの活動を通じて両大学の学生や若手研究者の国際人材化や研究能力の開発に努めてまいりたいと考えております。
