授業科目名 : コンクリート系構造特論

科目コード 10B043
配当学年 修士課程1年
開講年度・開講期 後期
曜時限 水曜4時限
講義室 C2-313
単位数 2
履修者制限
授業形態 講義と演習
使用言語 日本語
担当教員 所属・職名・氏名 西山峰広, 谷昌典

授業の概要・目的

コンクリートと鋼材の材料理論と力学理論に基づく,コンクリート系建築構造物(鉄筋コンクリート構造,鉄骨鉄筋コンクリート構造およびプレストレストコンクリート構造など)の構造設計理論について講述する。硬化したコンクリートの多軸応力下での構成法則について解説し,有限要素法などの構造解析への適用法についても解説する。コンクリートの中性化や塩害などの耐久性に関わる諸性質とコンクリート調合の関係を解説し,建物長寿命化や攻撃的環境下での耐久性確保のための方策を講述する。

成績評価の方法・観点及び達成度

試験成績,レポート提出および出席などを総合して成績を評価する。

到達目標

コンクリートと鋼材の材料理論と力学理論に基づく,コンクリート系建築構造物(鉄筋コンクリート構造,鉄骨鉄筋コンクリート構造およびプレストレストコンクリート構造など)の構造設計理論を理解し活用できる。コンクリートの多軸応力下での構成法則を理解し,有限要素法などの構造解析へも適用できる。コンクリートの中性化や塩害などの耐久性に関わる諸性質とコンクリート調合の関係を理解し,建物長寿命化や攻撃的環境下での耐久性確保のための方策を提案できる。

授業計画と内容

項目 回数 内容説明
コンクリート系部材の終局限界状態 3 コンクリート系構造物が高い耐震性能を有するために必要と考えられる部材の靭性能に関する基礎的知識と設計方法について解説する。具体的には,梁および柱の塑性ヒンジ部分において,拘束コンクリートが曲げ抵抗機構に与える影響や,基本的なせん断抵抗機構に関する基礎理論を講述する。さらに,性能評価型設計で用いられる曲げ終局耐力やせん断終局強度および曲げ終局耐力とせん断終局強度の比率に基づく部材変形性能等の算定法について紹介する。
コンクリート系部材の長期性状 3 コンクリート系部材にとって長期荷重下で問題となるひび割れと変形について解説する。コンクリートのクリープ,乾燥収縮の評価法,およびこれらの要因が部材や構造体に及ぼす影響について講述する。
既存鉄筋コンクリート建物の耐震診断と補強 3 既存鉄筋コンクリート建物の耐震診断法と診断結果に基づく耐震補強設計と利用される工法について解説する。コンクリートの中性化に基づく建物経年劣化の判定,建物の平面的立面的不整形の判定,部材の変形性能と終局強度に基づく建物強度評価について詳述する。新しい耐震補強工法についても紹介する。
被災鉄筋コンクリート建物の震後診断 3 被災した鉄筋コンクリート建物の震後診断法として,応急危険度判定法や被災度区分判定法に関して講述する。それぞれの判定法が持つ目的、位置付け、具体的な手順やその理論的背景などについて、過去の震災における建物の被災状況の例を用いて解説する。
プレストレストコンクリート構造の設計と理論 3 プレストレストコンクリート(PC)構造について常時荷重下および地震時での挙動について解説する。PC構造部材の挙動解析およびこれを用いた構造設計理論を講述する。コンクリートのクリープ挙動に基づくPC構造の変形と応力再配分,曲げとせん断に対する抵抗機構,部材の履歴復元力特性に基づくPC建築構造物の地震動に対する応答解析などについて詳述する。また,PC建築物の構造設計についても解説する。

教科書

指定しない。適宜資料を配付する。
KULASISにて講義資料,演習課題などを配布する。

参考書等

R. Park and T. Paulay, Reinforced Concrete Structures, John Wiley&Sons
T. Paulay and N. J. Priestley, Seismic Design of Reinforced Concrete and Masonry Buildings, John Wiley&Sons
T. Y. Lin: 「Design of Prestressed Concrete Structures」John Wiley & Sons, Inc.
M. P. Collins and D. Mitchell: 「Prestressed Concrete Structures」Prentice Hall
日本建築防災協会「2001年改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・改修設計指針・同解説」
他は講義において紹介する。

履修要件

コンクリート材料および鋼材と建築構造に関する基礎知識を前提とする。

授業外学習(予習・復習)等

授業URL

その他(オフィスアワー等)

質問等を通しての,講義への積極的な参加を期待する。