科目名 : 高分子基礎物理化学

科目コード 10D622
配当学年 修士課程・博士後期課程
開講期 後期
曜時限 火曜2時限
講義室 A2-307
単位数 2
履修者制限
講義形態 講義・演習
言語 日本語
担当教員 田中(文)・古賀 

講義概要

高分子の物性と反応に関する物理化学を熱力学・統計力学・レオロジーの視点から整理し体系化して講述する.高分子溶液,会合溶液,ゲル,ゴム,水素結合超分子,鎖のコンホメーション転移,非線型レオロジー,組替えゲルのレオロジー等,ソフトマターとしての高分子に特徴的な性質をとりあげ,相転移,構造,分子運動を系統的に学習することを目的にする.

評価方法

出席率,レポート,期末試験の結果を総合して判定する.

最終目標

いわゆる「高分子性」を物理化学,熱力学,統計力学,レオロジーの視点から捉え,高分子に特徴的な相転移,反応,流動特性の基礎的メカニズムを理解することを目標とする.

講義計画

項目 回数 内容説明
ゲル化の反応論 2 ゲルとは? 定義と分類,構造とキャラクタリゼーション,重要な例,ゾル・ゲル転移の古典論,縮合系,高分子の架橋,異分子間架橋,多重架橋ゲル
高分子溶液 2 高分子溶液の特性,フローリ-ハギンスの格子理論,溶液の相分離,相互作用パラメータの評価
高分子水溶液 2 水溶性高分子,水和とコンホメーション転移,下限臨界相溶温度を有する相分離,協同水和と感熱性,共良溶媒性,共貧溶媒性
高分子の会合と可逆ゲル化 2 会合(反応性)溶液の熱力学,ゲル化しない会合系,水素結合液晶,高分子水溶液の水和現象,側鎖会合と会合ミクロ相分離,連鎖性水素結合,高分子ミセル
レオロジーの基礎 2 変形と流動,応力,線型応答,複素弾性率,マクスウェルモデル,フォークトモデル,定常粘度,法線応力
ゴム弾性 2 ゴム弾性の熱力学,アフィン網目理論,ファントム網目理論,膨潤実験,ゲルの体積相転移
可逆ゲルのレオロジー 3 組替えネットワーク,ブリッジ鎖,ループ,自由末端,活動鎖の時間変化,複素弾性率,緩和時間,非線型定常粘性率,シェアーシックニング,非線型応力緩和,スターアップ剪断流

教科書

田中文彦「高分子の物理学」(裳華房 改訂版1997), 田中文彦「ソフトマターのための熱力学(裳華房 2009)

参考書

F.Tanaka, Polymer Physics: Applications to Molecular Association and Thermoreversible Gelation (Cambridge Univ. Press, March 2011), F.Tanaka, "Molecular Gels: Materials with Self-Assembled Fibrillar Networks" Ch. 1(p.17-77) (Springer 2006)

予備知識

他講義京都大学工学部工業化学科「物理化学I,II(創成化学)」 程度の内容の物理化学の講義を履修していることを前提としている.

授業URL

http://www.phys.polym.kyoto-u.ac.jp/member/ftanaka/Books.html

その他

隔年開講科目.平成24年度は開講しない.