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教育ポリシー

京都大学工学部 教育課程編成・実施の方針
(カリキュラム・ポリシー)


京都大学工学部は、基礎研究を重視して環境と調和のとれた科学技術の発展を先導するとともに、高度の専門能力と創造性、ならびに豊かな教養と高い倫理性を兼ね備えた人材を育成することを目指し、次のような教育を行っています。

 1.      専門科目を履修するための基礎となる自然科学系の学理および人文・社会科学の学理を全学共通教育

    により確実に修得させる。

 2.      既成概念にとらわれず、物事の本質を自分の目でしっかりと科学的に見る姿勢を涵養するための教育

    を実施する。

 3.      創造的に新しい世界を開拓しようとする意欲とバイタリティーを育むための専門教育を実施する。

 4.      豊かな教養と高い倫理観、さらには国際的リーダーシップなどの卓越した人間力を備えた人材を育

    成するための教育を実施する。

 5.      特別研究では、指導教員の指導の下、大学院生と一緒に討論を通じて、基礎的あるいは応用的な最

    先端の研究を体験・修得させる。 


 工学部の各学科に共通する教育内容について説明します。京都大学工学部へ入学すると、1回生と2回生で、一般的な教養教育、英語他の外国語教育、理系全般に共通の基礎教育を受けます。また、それぞれの学科・コース特有の専門教育も1回生から始まり、次第にその重みを増していきます。4回生になると、学生は研究室に配属され、特別研究(卒業研究)という科目で学生一人ひとりが特定の研究課題に取り組みます。特別研究では、指導教員・大学院生と一緒に最先端の研究が出来るようになっています。

 このような4年間において、受けられる授業科目の内容や学習成果の定期試験・レポートによる評価方法については、科目ごとの学習計画の概要表(シラバス)に明記されています。また、授業科目の受講順序は、学科の教育方針に応じて「科目間の関係と履修の順序性の指針(コースツリー)」として学科ごとにまとめられています。その指針(コースツリー)に沿って、修学の進行度に合わせて適切に授業科目を選択し、所定の単位数を修得します。

 上述のような教育を通して、京都大学工学部から、幅広い応用能力、まったく新しい未知なる課題へ敢然と取り組む自主性・創造性、および豊かな教養と厳しい倫理観を備えた人材が輩出しています。

 

地球工学科の教育方針

 地球工学科では、地球という美しい生命共同体とその環境を守りつつ、さらにその文明を発展させていくという地球観に基づいて、新たな文明様式を構築する「地球工学」を学びます。地球工学は、土木工学、資源工学、環境工学から構成されています。土木工学では、構造力学・水理学・土質力学・土木計画学等を学び、生活を支える社会資本の整備や防災に関する知識を修得します。資源工学では、地質工学・物理探査学・岩盤工学・塑性加工学等を学び、資源・エネルギーの確保と利用に関する知識を修得します。環境工学では、環境衛生学・水環境工学・廃棄物工学・地球環境工学等を学び、環境を改善する技術や循環型社会を創造するための知識を修得します。なお、土木工学については、国際的な視野を涵養することを目的に英語による講義が多数提供されており、日本人学生をはじめ様々な国から来た学生がともに学ぶことができます。

 

建築学科の教育方針

 建築学科の教科課程・研究は対象領域や研究手法の観点から、計画系、構造系、環境系の3つの系に大別することができます。建築家・建築技術者となるには、これらの諸領域について技術とその基礎となる原理を修得していくことが望まれますので、比較的基礎的な科目から次第に専門分野に至るように、各自の能力に沿った選択が可能な履修課程が構成されています。

 

物理工学科の教育方針

 1回生では人文・社会科学から外国語、自然科学までの幅広い教養を学びつつ、物理工学の概要とその基礎を修得します。1回生終了時の希望と成績に基づき、2回生前期から機械システム学コース、材料科学コース、原子核工学コース、エネルギー応用工学コース、宇宙基礎工学コースのいずれかに配属され、各コースで策定した科目フローに沿ってそれぞれの専門分野の基礎から応用までを講義や実験・演習により修得します。4回生では研究室に配属されて特別研究(卒業研究)を行うことにより、最先端の研究の場を経験するとともに、科学技術研究の方法論やプレゼンテーション技法を修得します。これらのカリキュラムを通して、次世代の画期的な機械システム、新材料、エネルギーシステムを開発し、活動の場を宇宙へも拡げていくことに強い意欲を持つとともに、それらを俯瞰し、持続可能な社会の発展に貢献できる人材、進取の気性に富み、多種多様で複雑な課題を物理学を基礎とした工学の知で解決する能力を持つ人材、基礎的な学問を充分に修得し、指導的技術者・研究者となって各専門分野を牽引する人材を育成します。


電気電子工学科の教育方針

 電気電子工学科では、まず基礎的科目として、数学、物理学、電磁気学、電気回路、電子回路、論理回路に加えて、プログラミングを学びます。その後、電力工学、制御工学、通信工学、半導体工学や計算機工学など、各自の希望に応じて専門科目を学びます。また、2回生、3回生では、電子工学の基礎演習から始まり、電子材料の特性評価や電子回路の製作、大型電動機の動作特性評価や論理回路の設計など、幅広い分野に関する実験・実習を行い、実践的な技術を身につけます。最終学年の4回生では研究室に配属され卒業研究に取り組み、1年間の研究成果を卒業論文としてまとめます。これらのカリキュラムを通して、持続可能なエネルギー社会、高度情報化社会を支える諸分野で研究開発をリードする一流の研究者・技術者を育成します。


情報学科の教育方針

 情報学に関する基礎から応用まで幅広い範囲の教育を行います。第2学年になるときに数理工学コースか計算機科学コースのいずれかに配属します。数理工学コースでは数学、物理とそれらの応用・制御・OR(オペレーションズ・リサーチ)、計算機科学コースではコンピュータサイエンス・人工知能・データサイエンスなどに関して、講義による専門的知識の修得に加えて、実験や演習そして特別研究を通して、専門的知識を活用し、問題の分析・モデル化・解決を行う能力を涵養します。


工業化学科の教育方針

 1回生、そして2回生の前期までは、自然科学(数学、物理学)、外国語、人文・社会科学などの全学共通科目を履修し、専門教育に必要な基礎学力の養成を行います。そして、2回生の後期から、創成化学コース、工業基礎化学コース、化学プロセス工学コースの3つのコースに分かれ、将来の専門分野に応じた教育を受けます。これら3つのコース間では共通の科目も用意しており、柔軟で効率の高い講義を受けることができます。また、1回生から一部の専門教育を開始し、3回生では集中的に実験教育を実施しており、卒業までの4年間にわたる専門教育を通じて、高いレベルの専門知識を修得できます。4回生では、各専攻の研究室に所属して特別研究(卒業研究)を行うことにより、研究活動に必要な高度な専門性と方法論を修得します。このように、充実したカリキュラムにより、卒業までに高度の専門能力と創造性、ならびに豊かな教養と高い倫理性を習得させます。


京都大学工学部 学位授与の方針
(ディプロマ・ポリシー)

 京都大学工学部は、定められた年限在学し、所定の単位数を取得し、特別研究(卒業研究)の遂行を通して、高度な研究者や技術者として次に記す知識と能力を発揮できる素地を培ったと認める者に、学士の学位を授与します。

●  人・社会や自然に関する科学的知識、および、それに基づく公共に関する理解力、豊かな人間性、世界的視野で物事を見ることのできる能力。

●  専門分野における基盤知識、および、それを踏まえた論理的思考能力。

●  科学技術に関する諸課題について、知識を総合し、合理的に解決方法を考えることができる能力。

●  他者の意見を理解し、自らの意見を的確に表明できるコミュニケーション能力。

関連項目