牧 功一郎

略歴

2012年3月 京都大学工学部物理工学科機械システム学コース卒業
2014年3月 京都大学大学院工学研究科マイクロエンジニアリング専攻修士課程入学修了
2014年4月 日本学術振興会特別研究員DC1として採用
2017年3月 京都大学大学院工学研究科マイクロエンジニアリング専攻博士後期課程修了
2017年3月 京都大学・博士(工学)学位を取得
2017年4月 日本学術振興会特別研究員PDとして採用(東京大学およびヘルシンキ大学にて受け入れ)

メッセージ

牧 功一郎

私は現在、東京大学およびヘルシンキ大学において、静水圧が軟骨細胞のDNA構造に与える仕組みを研究しています。博士の学位を取得したいと考えた動機は、学部時代に生体分子のもつ機械特性の巧妙さに惹かれ、自分の携わっていた研究をもっと突き詰めたいと思ったのがきっかけでした。私にとっての博士の学位の意義は、研究を進めるための特別な実験手法を学んだだけでなく、研究者として必要な論理的思考やチャレンジ精神を磨いたことにあると思っています。進学の際には色々と不安を抱えたことも覚えておりますし、研究員の今も、不安はつきものです。私が大事にしているのは、不安をかき消すくらいの楽しい瞬間に稀に出会うこと(新しい発見をすること、学会で研究に興味をもってもらうこと・・など)で、そういった力で前に進めてきた気がします。もちろん、そういった経験をするには、たくさんの挑戦と失敗も必要です。

博士進学を目指す皆さんには、まずは研究にどっぷり浸かってみて、色々なチャレンジをしてほしいと思います。博士を取得したあとは、企業への就職を希望するもよし、研究機関で研究をさらに進めようとしてもよし、海外に留学してもよしと、将来に対する新しい考え方が身についているのではないでしょうか。

2019年5月掲載)