野村 真史

略歴

2013年3月 京都大学工学部物理工学科 卒業
2015年3月 京都大学大学院工学研究科 修士課程 原子核工学専攻 修了
2018年3月 京都大学大学院工学研究科 博士後期課程 原子核工学専攻 修了
2018年4月 住友重機械工業株式会社 技術本部技術研究所 入社

メッセージ

野村 真史

■現在の職務
放射線がん治療の一つであるホウ素中性子捕捉療法の研究開発を行っています。その他に、重粒子線治療装置で使用されるイオン源の研究開発も行っています。

■博士学位を取得しようと考えた動機
博士前期課程に進学する際に生命・医工融合分野のある前期後期一貫コースを選択しました。放射線治療や人体への放射線影響に関する基礎研究に興味があり、放射線物理の研究をしながら医学部の講義も受講できる融合コースに進みました。

■博士学位の取得の意義について
住友重機械工業の研究所の場合、博士学位を取得しているからといって何か特別扱いがあるわけではありませんが、研究所には学位取得者が多く、1年目から一つの課題を任せてもらったことからも、学位取得者に対する信頼の様なものがあるのかもしれません。 

■進学の際不安に感じていたこと
博士後期課程に進学する頃には、アカデミックではなくメーカーに就職することを考えていました。学位取得者でメーカーに就職することに対して不安要素があるという声を聞くことがありましたが、私はむしろ、専門性を持っている人材であればメーカーは欲しがると考えていました。実際、メーカーに就職してからも専門性をもった学生を求める声をよく耳にします。

■後輩へのメッセージ
修士課程では就職活動に割く時間も考えると研究期間は本当に短く満足した研究生活を送れない人もいるのではないでしょうか。せっかく興味のある研究があるのであれば思い切って博士後期課程に進学することをお勧めします。

 2020年5月掲載)