三浦 理紗子

略歴

2015年3月 京都大学工学部工業化学科 卒業
2017年3月 京都大学大学院工学研究科修士課程高分子化学専攻 修了
2020年3月 京都大学大学院工学研究科博士後期課程高分子化学専攻 修了
2020年4月 京都大学大学院工学研究科 物質エネルギー化学専攻 特定研究員
2020年8月 京都大学大学院工学研究科 物質エネルギー化学専攻 助教

メッセージ

三浦 理紗子

■現在の職務
現在、京都大学大学院工学研究科の助教として研究と教育に携わっています。高校生の頃から医療に貢献する生体材料に興味を持ち、医薬品や造影剤を送達する多糖ナノキャリアについて、学生と共に切磋琢磨しながら研究を進めています。現在は研究指導が主な仕事ですが、年に数回講義や学部生の実験演習を担当しています。

■博士学位取得の動機と意義

私が漠然と博士後期課程への進学を考え始めたのは大学1回生の頃でした。折角勉強するなら突き詰めた方がきっと楽しいだろう、という安直な考えでした。実際この時の直感は当たっており、研究生活はとても充実し、自然と博士学位の取得、アカデミアでの研究者を志すようになりました。
研究室に配属されてから実験の基礎を学びますが、修士課程までは先生や先輩の指示内容や発想を理解することで精一杯でした。博士後期課程に進学してからは自分で研究を進めるようになり、それまで以上に技術力や発想力、それと同時にプレゼン能力が培われました。研究生活を始めるまで意識していませんでしたが、研究者は学会や論文発表等、自分の研究成果を発表する機会が多く、どれだけ良い研究でも他の人に伝わらなければ無に等しくなってしまいます(と私は思います)。自分の面白い研究を理解してもらうためにはどの順序で説明するか、そのためには何のデータ必要かと常に試行錯誤することで、研究者になるための基盤を築けたと思います。

■後輩へのメッセージ
博士後期課程に進学することで、学生期間が長くなることに不安を感じる方が多いかと思いますが、勉強や研究が出来て経済支援もあり、実際は半分社会人のような生活でした。また、博士学位取得のおかげで、就職後は「新人」ではなく「一人前の研究者」としてスタートすることが出来たと思います。少しでも研究が面白いと感じたら、是非博士後期課程への進学を選択肢に入れてもらえたらと思います。

 2022年4月掲載)