神谷 奈々

略歴

2015年3月 日本大学文理学部地球システム科学科 卒業
2017年3月 日本大学大学院総合基礎科学研究科修士課程地球情報数理科学専攻 修了
2020年3月 京都大学大学院工学研究科博士後期課程都市社会工学専攻 修了
2020年4月 日本学術振興会特別研究員PD (DC2より資格変更 京都大学)
2021年4月 京都大学大学院工学研究科都市社会工学専攻 研究員
2022年4月 日本学術振興会特別研究員PD (同志社大学)
2023年4月 京都大学大学院工学研究科都市社会工学専攻 助教

メッセージ

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■現在の職務
私は現在、京都大学で助教をしております。それまでは任期付き研究員、いわゆるポスドクとして、研究に従事しました。研究分野は、資源工学に関連する地質学や岩石物性で、国内外の研究者との共同研究にも取り組んでいます。

■博士後期課程に進学しようと考えた動機
大学入学前から研究者への漠然とした憧れがあり、研究者になるためには博士課程への進学が必要そうだということで、比較的早い時期から博士課程に興味をもっていました。いざ進学するか決断するタイミングで改めて考えた時には、幸運にも研究に熱中しており、「今取り組んでいる研究を続けたい」との思いが強く、博士課程への進学を決めました。

■進学の際不安に感じていたことについて
研究者への憧れはあったものの、博士課程に進む頃には、研究職への就職が狭き門であると認識しはじめたこともあり、将来仕事に就けるだろうかという点が不安でした。しかし一方で、研究活動が非常におもしろかったため、「将来研究者になれるかわからないのなら、今がまさに研究に打ち込めるチャンスだ」と考え、夢中で取り組みました。博士課程では、自分で応募できる研究費があるなど修士課程までよりも研究活動の自由度が上がり、より一層やりがいを感じました。

■博士学位の取得の意義について
当時の私は、博士学位の取得を意識したことはなかったように思います。博士学位の意義を意識したのは、学位取得後、研究職に応募するようになってからです。任期の有無にかかわらず、研究職の多くが博士学位の所有を応募資格にしており、博士学位を取得したからこそ次のステージへ挑戦できていることを実感しました。

■後輩へのメッセージ
私にとって博士課程は、研究を続ける上での通り道のような存在でした。しかし振り返ると、我武者羅に研究に熱中した3年間が、今の私を確実に助けてくれています。進路決定には、様々な不安がつきものですが、視野を広くもち、貪欲に情報を集めて、大いに悩んでください。そして最後に決めたことには、ぜひ夢中になって取り組んでほしいと思います。博士課程は、「夢中になる」が叶う場所だと私は思います。

 2023年4月掲載)