高原 静霞

略歴

2011年3月 東北大学理学部物理学科 卒業
2013年3月 東北大学大学院理学研究科修士課程物理学専攻 修了
2013年4月 (独)日本原子力研究開発機構 研究員(現職)
2015年4月 (国研)日本原子力研究開発機構 研究員 ※法人名称変更
2023年3月 京都大学大学院工学研究科博士後期課程都市社会工学専攻 修了

メッセージ

高原 静霞

■現在の職務内容について
原子力研究開発機構で、放射性廃棄物処分や廃止措置の安全評価に関する研究を行っています。専門は地下水流動・空間統計学です。

■博士学位を取得しようと考えた動機
私は修士課程で原子核理論を専攻していましたが、理論研究で研究者を目指すことの難しさを実感し、2011年の福島第一原子力発電所事故をきっかけに原子力機構へ就職しました。ただ学生時代とは異なる分野に飛び込んだため、自分の専門分野を持ち突き詰めて研究を行いたいという気持ちが強くありました。そのため、社会人ドクターとしての進学を決めました。

■博士学位の取得の意義について
入社時は修士卒ながら研究員という立場にあったため、研究を進める中で漠然とした不安や迷いがありました。博士取得後、ようやく研究者としてスタート地点に立てたという実感が湧き、他機関との共同研究など次のステージへの挑戦にも意欲的になれました。

■進学の際に不安に感じていたこと
社会人ドクターのため時間的な制約が不安でしたが、幸い会社での研究と博士課程のテーマがマッチしていたため、指導教員や研究室の方々に助けられながら、仕事と学業を両立できました。

■後輩へのメッセージ
修士の段階では博士進学に不安を感じる人は多いかと思います。ただ研究が好きな人であれば、学位取得は必ず通る道だと思います。私のように社会人ドクターという選択肢もあるので、研究が面白いと感じたら、ぜひ博士後期課程への進学を選択肢に入れてもらえたらと思います。

 2024年3月掲載)