飛田 美和
略歴
2018年3月 京都大学工学部電気電子工学科 卒業
2024年3月 京都大学大学院工学研究科博士後期課程電気工学専攻 修了
2024年4月 横河電機株式会社 入社
メッセージ

・現在の職務内容について
電流クランプの開発、量子センシングの理論検討、および電気光学結晶の光弾性解析に従事しています。
・博士学位を取得しようと考えた動機
修士課程の時点では進学を迷っており、就職活動も行いました。しかし、研究が順調に進むにつれて、その成果を世に問いたいという思いが強くなりました。また、心から信頼できる指導教員や副指導教員に恵まれたこと、研究室の内外で尊敬できる研究者や学生と出会えたことが、博士課程への進学を決意する大きな後押しとなりました。加えて、将来は国外のチームとも協働する業務に携わりたいと長年考えており、博士号が国際的なキャリアにおける一種の資格として機能すると考えました。在学中は、フランスの大学の教員との共同研究を主体的に推進し、そのうち2ヶ月間は現地に滞在し、現地の学生も交えて濃密な議論を重ねました。最終的に、学会発表や論文の採択まで主導でき、博士号を単なる資格として得るだけでなく、実力を培うことができたため、自身の選択に満足しています。
・博士学位の取得の意義について
現在の職場では、学生時代とは全く異なる研究領域に飛び込みましたが、それでも入社2年目という早い段階から共同研究や対外発表を積極的に任せてもらえたのは、博士課程を通じて培った研究の基礎力を見込んでもらってのことだと思います。在学中、卓越大学院プログラムに在籍し、多様な専門分野の教員や学生と議論する機会に恵まれたことも、社外で主体的に議論に参加できている要因だと思います。また、分野は変わっても、技術的理解がそのまま役立つ場面もあります。例えば、現在の職務である結晶中の光弾性効果の解析には、学生時代に取り組んだ電磁界解析の知見が直接活きています。電流クランプの開発においても、センサー部分の磁性材料特性を追求するにあたり、チームに対して独自の貢献ができていると感じます。
・後輩へのメッセージ
人生の選択肢は多様であり、目指すゴールや価値観も人それぞれ異なるため、博士課程への進学を全ての人に一概に勧めることはできません。しかし、修了後も継続して研究開発に携わることが自身の人生の目標に合致しており、かつ、一時的にでも「この分野を極めたい」と思える対象と環境に出会えたのであれば、博士課程への進学を積極的に検討されることを勧めます。
(2026年7月掲載)
