T.H.さん

所属

博士後期課程2回生
材料化学専攻
(2024年3月1日現在)

メッセージ

T.H.さん

大学院に進学しようと思った時期やきっかけ、理由はなんですか?
あまり理由を深く考えた記憶がないぐらい自然と大学院に進学を決めました。私の学年は研究室配属の4回生進学と同時にCovid19で自宅待機を余儀なくされました。学部入学時から憧れていた「研究生活」が4ヶ月自宅に閉じこもるという理不尽な生活になり、その悔しさと自分の将来への不安から、当然のように進学を決めたように思います。


大学院ではどんな研究をしていますか?
キュバンという正立方体炭化水素の特殊な分子を種々の光学活性多面体分子に変換する方法を開発しています。これは、医薬品開発の新しい分子ユニットとして注目されています。少し自慢したいのですが、私の発見した方法は、世界で初めて報告した分子変換反応ばかりです。また、有機合成化学へのAIの利用という先端研究にも従事しています。

修了後の進路予定は?
有機合成化学という非常に小さな分子を扱う研究からスタートして多くの素晴らしい研究者の方々を知りました。博士後期課程進学後の今では、有機合成化学だけでなく、AIやロボットのトップ研究者とも一緒に研究できる機会を得ています。研究を通して多くの事に興味を持っていけば自分の知らない世界がどんどん見えてきます。この「知的冒険」の継続に未だに興味が尽きず正直どこに行き着くのか決められていません。


京都大学大学院工学研究科に進学を希望している人にメッセージ
京都大学の工学研究科は、自分の興味に正直に学び、勇気を持って進んでいけば、自分の想像を超える世界に到達できる場所です。それは、京都という古い日本文化の尊重と革新技術の開発を千年以上続けてきた場所であるからこそだと思います。自分の一番大切な時期を京都で過ごす幸せを改めて思います。