科目名 : 電気電子数学2

科目コード 61030
配当学年 3年
開講期 前期
曜時限 水曜・3時限
講義室 電総大
単位数 2
履修者制限
講義形態 講義
言語
担当教員 土居伸二

講義概要

データ(信号)を変換・近似することは,あらゆる科学・技術の基本的作業である.また,線形空間や線形写像の考え方は,このような信号処理だけでなく,工学における諸理論の礎を成す.そこで,本講義では,主に信号理論・関数近似問題を扱い,線形代数的・関数解析的考え方やその工学的応用について解説する.電気電子工学に必要な数学的手法,特に線形空間や関数解析・信号理論の考え方を学ぶ.本講義により,通信基礎論,自動制御工学,信号・画像処理など様々な科目の基礎が得られるとともに,異なる科目間を見通すことのできる幅広い視野が得られる.

評価方法

期末試験+レポート課題

最終目標

電気電子工学に必要な数学的手法,特に線形空間や関数解析・信号理論の考え方を習得する.

講義計画

項目 回数 内容説明
線形空間と線形写像 3-4 線形代数の復習を行い,単なる行列計算としての線形代数ではなく,線形空間や線形写像の考え方を説明する.データ(ベクトル)の基底による表現や固有値問題との関連,固有値問題と変分問題(最大最小値問題)や最小2乗近似問題との関連などについて述べ,線形代数的考え方の重要性を説明する.
抽象空間・信号空間 2-4 有限次元のベクトルだけでなく,無限次元の信号・関数を要素(ベクトル)とする関数空間について説明する.距離空間を紹介し,そこでの収束,コーシー列,完備性について述べる.また,線形空間上のノルム,ノルム空間,内積空間を紹介し,これらの空間の性質を述べる.関数空間の例を紹介し,収束や完備性について述べる.また,関数空間における写像(作用素),射影,直交性,直交化について述べ,「線形代数的」考え方の重要性について再び説明を行う.
抽象空間から連続・離散信号へ 2-3 関数空間の「基底」としての,具体的な関数系を紹介する.三角関数系やハール関数系など,アナログ・デジタル信号処理で頻繁に用いられる関数系について説明する.また,電気電子数学1や量子力学で出会うルジャンドル, ラゲール,エルミート多項式系が,関数の直交化によって生成されることを示す.
連続・離散信号の変換(基礎) 2-3 システムや信号の表現手法としての関数展開について述べる.三角関数系を拡張した一般フーリエ級数やその収束性について説明し,連続・離散信号の最小2乗近似問題への応用についても述べる.
連続・離散信号の変換(応用) 2-4 システム工学や信号処理で用いられる種々の応用的手法について説明する.離散フーリエ変換やウェーブレット展開及び,非直交(有限)関数系による展開としての有限要素法などについて述べる.
学習到達度の確認 1 上記の内容について,学習到達度の確認を行う.

教科書

なし

参考書

J.P.Keener: Principles of Applied Mathematics, Westview Press
(邦訳:キーナー応用数学, 上下,日本評論社 ) .

予備知識

線形代数学,微分積分学

授業URL

その他