科目名 : 電子物性工学

科目コード 61160
配当学年 4年
開講期 前期
曜時限 火曜・4時限
講義室 桂A2-307
単位数 2
履修者制限
講義形態 講義
言語
担当教員 白石誠司

講義概要

スピントロニクスをはじめとする現代の電子物性工学においては多様な物理現象を扱うことが多く、量子力学、統計力学も含めて固体を対象とする物性物理学を広くかつ深く理解することが重要である。本講義では電子物性工学の基礎を固めながら、群論などにも積極的にふれて物理現象の数理的取り扱いについて講述してゆき、現代の電子物性工学の最先端を理解できる基礎を固めることを目指す。

評価方法

定期試験やレポート

最終目標

「講義概要」に記述の通り。

講義計画

項目 回数 内容説明
結晶構造と周期性 格子、基本単位胞、結晶構造などの基礎を概説したのち、群論的取り扱い(群の定義、既約表現・可約表現など)も議論しながら理解を深めることを目指す。
k空間 逆格子空間を始めとする基礎学理を概説したのち、回折現象まで議論し、実空間とk空間の対応を直感的に理解できることを目指す。さらにk空間における電気伝導の視点からボルツマン方程式の簡単に紹介し、発展的話題として現在スピントロニクスでも重要な熱電効果にも触れる。
電子物性工学のための量子力学 調和振動子、スピン行列、電気電子工学でよく用いる様々な摂動論の基礎と応用例、トンネル効果などの立場から量子力学の基礎を議論する。
固体の結合 原子間の様々な結合状態について解説しながら、量子力学的立場、群論的立場からの理解に進めるように講義する。
準粒子の物性 既知であるはずのフォノンに関する簡単なまとめから出発し、マグノン・プラズモンなどの準粒子の物性を議論する。
磁性の基礎からスピントロニクスへ 統計力学的視点を踏まえながら磁性の基礎を様々な角度から議論することでスピントロニクスへの導入をめざす。磁気共鳴など磁性物理だけでなく現代のスピントロニクスでも重要な諸現象も紹介する。

教科書

特に指定しない

参考書

良著としては、キッテル「固体物理学入門」(丸善)
アシュクロフト=マーミン「固体物理の基礎」(上下巻2分冊づつになっている、吉岡書店)
イバッハ=リュート「固体物理学」(Springer)
などがあるので自分にあった参考書を探してほしい。講義中にも適宜紹介するつもりである。

予備知識

3回生までの固体物理関連の講義内容を簡単に復習しておけばよい。

授業URL

その他

講義はおおよそ上で記した順序で進める予定である。個別の内容については既に十分に理解した学生諸君もいることも想定しているが、初学者が十分に理解できるように努めるつもりであるので、非初学者である学生諸君は自分の知識と理解の再整理の場としてほしい。また、年度によってはここに記載しない内容にも触れたりすることで、より電子物性を深く理解できるようにする可能性もある。