授業科目名 : 工学倫理

科目コード 21050
配当学年 4年
開講年度・開講期 平成29年度・前期
曜時限 木曜3時限
講義室 総合研究8号館NSホール
単位数 2
履修者制限
授業形態 講義
使用言語 日本語
担当教員    所属・職名・氏名 工学部長, エネルギー科学研究科・教授・星出敏彦,工学研究科・教授・大崎(純), 工学研究科・講師・松本龍介, 他関係教員

授業の概要・目的

現代の工学技術者、工学研究者にとって、工学的見地に基づく新しい意味での倫理が必要不可欠になってきている。本科目では各学科からの担当教員によって、それぞれの研究分野における必要な倫理をトピックス別に講述する。

成績評価の方法・観点及び達成度

平常点及びレポート

到達目標

工学倫理を理解し,問題に遭遇したときに,自分で判断できる能力を養う.

授業計画と内容

項目 回数 内容説明
科学技術者の倫理(4/13) 1 科学技術者は様々な場面で倫理的な意志決定を迫られる。倫理的な決定が経済性などの他の視点からの決定と矛盾しなければ問題ない。やっかいなのは、利害関係が相反する問題である。この様な問題にどのように対処すべきか、例題を用いて議論する。(長谷部:工業化学科)
ものづくりと倫理(4/20) 1 ものづくりに係わる技術者・研究者の学術団体である日本機械学会では倫理規定を制定している。本講義では、その内容について機械工学分野を中心に概説し、関連する倫理上の問題事例を講述する。(星出:物理工学科)
応用倫理学としての工学倫理(4/27) 1 工学倫理の基本的な考え方を、他の応用倫理との比較において検討し、現代の科学技術の特殊性について、哲学的、倫理学的な考察を行う。あわせて、「高度情報化時代」における工学倫理は、それ以前のものと比べてどこが同じでどこが異なるのかを、いくつかの事例をもとに考察する。(水谷:文学研究科)
工学倫理に関わる倫理学の基礎理論(5/11) 1 工学倫理を考えるうえで基礎理論として役に立つと思われる倫理学の理論(功利主義・義務論・徳倫理など)を、具体例を用いながら解説する。(児玉:文学研究科)
報道発表の倫理(5/18) 1 社会と密接に関わる工学において、メディアを通した報道発表は欠くことができないツールとなる。この講義では、いくつかの報道記事による実例も踏まえながら、報道発表の倫理上の課題を示し、議論する。(梅野:情報学科)
研究者・技術者の倫理(5/25) 1 社会で、研究、技術開発に携わる人に必要な倫理感について考える。「李下に冠を正さず」以上に必要な、公平性や公正な評価の重要性に鑑み、議論を行う。(三ケ田:地球工学科)
建築技術者の倫理(6/1) 1 技術者が遭遇するであろう様々な状況を想定し,技術者が考慮すべき「工学倫理」について解説する。特に,建築分野において過去に社会問題となった生コンへの加水問題,耐震強度偽装問題,施工不良,建築士資格詐称問題,廃棄物処理などの実例を取りあげ,自身の行動を選択する規範について議論する。(西山:建築学科)
特許と倫理(第1回)(6/8) 1 研究成果である発明を保護する特許制度と特許を巡る倫理問題について学習する。第1回は、特許を巡る倫理問題を理解するにあたり、その前提となる日本の特許制度について、世界の主要国における制度や国際的枠組みとも対比しつつ講義を行う。(中川:電気電子工学科)
特許と倫理(第2回)(6/15) 1 第2回は、第1回で学習した特許制度の知識を前提として、特許を巡って生じる倫理問題・法律問題について、実例等を含めて考える。(中川:電気電子工学科)
化学と分子生物学の倫理(6/22) 1 人間の活動に伴い、これまでに無い化合物が日々合成されている。近年では分子生物学の発展により、生命体の合成までもが目標として掲げられるようになっている。このような時代において、技術者・研究者に求められる倫理について考える。(金井:工業化学科)
公共工事の入札に関わる問題と倫理(6/29) 1 公共工事の入札に関わる諸問題とそれに対する入札制度の改革等を含む対処法について工学倫理との関連を踏まえて講義する.(細田:地球工学科)
先端化学に求められる倫理(7/6) 1 技術者や研究者は、先端化学のもたらす危害を防ぐ最前線にいる。化学物質と環境問題との関係、ナノ材料の危険性回避への取り組みなどを通して、技術者・研究者に求められる社会的役割や倫理について考える。(三浦:工業化学科)
生命工学における倫理(7/13) 1 近年の生命科学の劇的な進展に伴い、再生医療やゲノム編集、クローン技術といった従来では考えられなかった、医療や食糧生産の革新的な方法が技術的には可能になりつつある。それに伴い、安全性や倫理に関して、社会として熟考・対応しなければならない問題が多数発生している。授業では、生命工学技術の現状と、近い将来我々が直面するであろう倫理的問題を概説する。(白川:工業化学科)
イキモノ・社会を対象とする技術のデザインⅠ(7/20) 1 工学設計の対象がモノからイキモノ・社会やその環境に移行するに従って、従来の最適化設計のみならず、価値観や「正常・異常」の概念を含む新しいデザイン手法が求められている。生体、医療、QOL(quality of life)などに関わる基礎講義の後に、班に分かれて討議を行う。(富田:物理工学科)
イキモノ・社会を対象とする技術のデザインⅡ(7/27) 1 各班による討議結果の発表と相互評価を行う。授業は討議内容に沿って柔軟に進行する予定であるが、適宜必要にしたがって、功利主義と(いわゆる)カント主義、記号過程、リスクコミュニケーション、有害事象と過誤、弁証法、効用値、インクルーシブデザイン,等の基礎知識を参照する。(富田:物理工学科)

教科書

講義資料を配付する。

参考書等

北海道技術者倫理研究会編「オムニバス技術者倫理」(第2版),共立出版(2015)
中村収三著「新版実践的工学倫理」,化学同人(2008)
林真理 ・宮澤健二 他著「技術者の倫理」(改訂版), コロナ社(2015)
川下智幸・下野次男 他著「技術者倫理の世界」(第3版), 森北出版(2013)

履修要件

授業外学習(予習・復習)等

授業URL

その他(オフィスアワー等)

講義順序は変更することがある。
[対応する学習・教育目標] C.実践能力 C3.職能倫理観の構築