授業科目名 : 無機化学I(化学工学)

科目コード 73010
配当学年 2年
開講年度・開講期 平成29年度・後期
曜時限 月曜・2時限
講義室 W201
単位数 2
履修者制限
授業形態 講義
使用言語 日本語
担当教員    所属・職名・氏名 工学研究科・教授・安部武志,工学研究科・教授・作花哲夫,工学研究科・教授・阿部竜,エネルギー理工学研究所・野平俊之,工学研究科・准教授・福塚友和,触媒電池元素戦略ユニット・講師・細川三郎

授業の概要・目的

無機化学I(化学工学)では、無機化合物の重要な反応である、酸・塩基反応の特徴、酸化・還元挙動について解説したのち、金属の腐食に関して講義する。さらに、分子の対称性と群論入門部分について解説し、次に、d-ブロック錯体に関する結晶場理論の基礎について述べる。

成績評価の方法・観点及び達成度

定期試験の成績を主とし、これに平常点を加味して総合的に判断して評価する。

到達目標

群論、酸・塩基、酸化還元、配位化合物、腐食について理解する。

授業計画と内容

項目 回数 内容説明
酸と塩基  (4章) 3 酸および塩基に属する化学種について講義する。まず、Bronstedの酸・塩基の定義を述べ、酸の強さを定量的に表現するための酸解離定数や、Bronsted酸性度の周期性について解説する。次にLewisによる酸塩基の定義を講義し、Peasonの硬い酸・軟らかい酸の概念を講義する。最後に、酸・塩基としての溶媒の性質を定量的に表現するための溶媒パラメーターを解説する。
酸化と還元 (5章) 4 一つの物質からもう一つの物質へ電子が移動して酸化と還元が生じる。この二つの過程をまとめて酸化還元反応という。この反応に関する熱力学的効果と速度論的効果について述べ、この両者が重要であることを示す。さらに、酸化還元反応の解析に用いられる電気化学的に重要な因子“電極電位”について解説する。
腐食 3 金属の腐食現象の諸様相と腐食対象として最も重要となる鉄鋼材料の種類と特性について概説する。続いて、水溶液中での腐食現象について電気化学的な視点から講義し、活性溶解と不働態化現象について理解させる。さらに、全面腐食と局部腐食との違いを講義し、主要な局部腐食の例として、孔食、応力腐食割れ、および水素誘起割れ現象を解説する。
分子の対称性 (7章) 2 分子の形を対称性の観点から捉え、その対称性を示す重要な概念である群論について述べる。また、分子の対称性に関する考察から分子が有する物理的な性質を予測できることを解説する。
配位化合物 (8章) 2 Lewisの酸・塩基およびそれらの組合わせである錯体の概念を用いてd-ブロック化合物の幾何学的な構造について概説する。また、d金属錯体の電子構造を論ずる。特に、結晶場理論を用いた解析について述べる。これらの理論を基礎として、構造、スペクトル、磁性、熱化学的性質が“配位子場開裂パラメーター”と関連づけられることを示す。
学習到達度の確認 1 レポート問題に対する解答および解説を行い、学習到達度を確認する。

教科書

「無機化学(上)」(第4版)P. Atkins、T. Overton、J. Rourke、M. Weller、F. Armstrong 著、北川進、平尾一之、田中勝久 訳、東京化学同人 (2007)
腐食に関しては教科書から離れるが、資料を講義中に配布する

参考書等

第1回講義時に補足説明資料を配布する。

履修要件

基礎無機化学を履修していることを前提に講義を進める。

授業外学習(予習・復習)等

授業URL

その他(オフィスアワー等)

授業の前に該当の章を通読しておくこと。その週の講義に該当する問題を適宜選んで宿題として課し、毎週提出させる。本講義は化学プロセス工学コースの学生以外は履修出来ない。