科目名 : 工学倫理

科目コード 21050
配当学年 4年
開講期 後期
曜時限 金曜・2時限
講義室 共通3・桂C1-192
単位数 2
履修者制限
講義形態 講義
言語
担当教員 神吉・田中(利) 他関係教員

講義概要

現代の工学技術者、工学研究者にとって、工学的見地に基づく新しい意味での倫理が必要不可欠になってきている。本科目では各学科からの担当教員によって、それぞれの研究分野における必要な倫理をトピックス別に講述する。

評価方法

出席及びレポート

最終目標

工学倫理を理解し,問題に遭遇したときに,自分で判断できる能力を養う.

講義計画

項目 回数 内容説明
技術者倫理 1 「技術者倫理」 工学倫理とはなにかを概説し、ものづくりに携わる技術者が社会的責任を果たし、かつ自分を守るための思考法として技術者倫理を解説する。レポート等の提出に関する注意・成績評価基準などのガイダンスも行う。
応用倫理学としての工学倫理 1 工学倫理の基本的な考え方を、他の応用倫理との比較において検討し、現代の科学技術の特殊性について、哲学的、倫理学的な考察を行う。
高度情報化時代の工学倫理 1 「高度情報化時代」における工学倫理は、それ以前のものと比べてどこが同じでどこが異なるのかを、いくつかの事例をもとに考察する。
特許と倫理(第1回) 1 特許は研究の成果である発明を保護する制度であるが、高度に人為的な制度であって国により大きく異なるため、様々な倫理問題・法律問題が発生する。第1回は、特許を巡る倫理問題等を理解する前提となる、日本と世界の主要国の特許制度ならびに特許保護の国際的枠組みについて講義する。
特許と倫理(第2回) 1 第2回の授業では、第1回で学習した特許制度の知識を前提として、特許を巡って生じる倫理問題・法律問題について、実例等を含めて解説する。その際、日本で発生する問題だけでなく、海外において研究等をする場合に留意すべき事項などについても併せて言及する。
先端化学の技術者・研究者に求められる倫理 1 化学物質は現代社会において不可欠なモノとなっているが、環境問題と複雑に関係していることもよく知られている。最近の化学工業の発展における化学物質と環境問題との関係、循環型社会での環境問題最前線、ナノ材料の危険性回避への取り組みなどを通して、関連技術者・研究者に求められる倫理などについて講述する。
生命工学における倫理 1 近年の遺伝子工学や細胞操作技術の進展により、これまでの医学では考えられなかった治療の可能性が拡がった一方で、現在なお倫理学的な考察を必要とする様々な問題が存在する。授業では生命工学の現状とその倫理的問題について解説する。
放射線化学・生物学の倫理 1 放射線は化学反応を進めるトリガーとして、また疾患の有効な治療手段として、科学・医療の分野で広く活用される。近年の研究状況を解説した上で、放射線に関わる研究者・技術者が持つべき倫理を学習する。
建築設計・施工・供給・管理における技術者倫理 1 安全で安心な建物を供給していくために必要な法規範や社会システムを紹介するとともに、設計、施工、供給、管理などの実態を講述する。建物の事故・損傷、発注に関わる不祥事などの事例に触れつつ、建築技術者が持つべき倫理観を引きださせる。
都市・社会基盤整備と技術者の倫理 1 都市・社会基盤の整備を担う土木工学の歴史と現状を振り返り、環境や防災などを含む複合的な目的の実現において技術者が果たす役割、倫理的姿勢について考察する。
化学物質管理 1 現在、我々の周りには環境汚染の元凶ともなり得る化学物質が多数存在する。その管理には「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」等多数の法律が関わる。本講では、それら法規がどのように現在および将来の化学汚染の防止を行うとしているのかを学び、技術者が化学物質の製造・利用で持つべき技術者論理を学習する。
設計と倫理 1 工学設計の対象が機能からイキモノやその環境に移行するに従って、設計手法の根本的な変更が迫られている。講義は、倫理における功利主義とカント主義に始まり、イキモノとモノの違い、生体材料学、再生医工学の基礎を講じ、後半では医療・福祉・健康現場におけるニーズとその定量化(効用値計算)、仕様への書き下し、経済社会評価などに関して,論議を交えながら考えていきたい。 
リスクコミュニケーション 1 発生確率が低く有害性の高いリスクの認識とその対処において、日本は特殊な文化的背景を有している。講演では、リスク(有害事象と過誤)、「質」の評価、等に関して事例を挙げながら解説し、会場からの意見も交え、可及的双方向に進めていきたい。
機械製品開発研究における倫理 1 機械製品は人の生活を快適にするために作られ、役立てられてきた。しかし、多岐多様な要求に応えるため、研究対象者の安全確保、人権保護、社会的コンセンサス、等の倫理的対応が見過ごされている。本講では、関連諸学会において整備されつつある倫理規定を踏まえ、機械製品の開発研究、設計、製造プロセスの各段階で、技術者として意識すべき倫理について概説する。
情報倫理 1 インターネットにつながれたコンピュータは、生活から切り離せないものになっているが、反面多くの問題を抱えている。インターネットを安全に利用する上で気をつけなければならない情報倫理について述べる。

教科書

講義資料を配付する。

参考書

北海道技術者倫理研究会編「オムニバス技術者倫理」,共立出版(2007)
中村収三著「新版実践的工学倫理」,化学同人(2008)

予備知識

授業URL

その他

桂キャンパスと吉田キャンパスとで遠隔講義を行う。講義順序は変更することがある。
[対応する学習・教育目標] C.実践能力 C3.職能倫理観の構築