圧力応答性高分子によるプラスチックの低温成形とリサイクル性向上

高分子化学専攻 古賀 毅 教授らの研究グループは、加熱ではなく加圧によって流動し、低温で成形できるバロプラスチックを、汎用の生分解性プラスチックであるポリL乳酸に添加することで、その成形温度を最大で約100 ℃低下させることに成功しました。さらに、この特異な低温流動のメカニズムが、加圧によってバロプラスチックのミクロ構造が秩序状態から無秩序状態へと相転移することに起因することを明らかにしました。本研究は、バロプラスチックの添加による汎用プラスチック(非バロプラスチック)の「圧力可塑化(baroplasticization)」という新概念を提案し、汎用プラスチックに低温成形性を付与できる一般的な設計指針を確立したものです。この成果は、プラスチック成形加工の省エネルギー化や二酸化炭素排出量の削減に加え、リサイクル性向上にもつながる革新的技術であり、廃プラスチックによる環境汚染の抑制にも貢献することが期待されます。

研究詳細

圧力応答性高分子によるプラスチックの低温成形とリサイクル性向上

研究者情報

書誌情報

タイトル

Baroplastic Effect of Aliphatic Polyester Block Copolymers for Degradation–Free Multi–Cycle Processing of Poly(L-Lactide)

著者

Neha Sharma, Tsuyoshi Koga, Shigeru Deguchi, Ikuo Taniguchi

掲載誌

ACS Macro Letters

DOI 10.1021/acsmacrolett.5c00483
KURENAI http://hdl.handle.net/2433/298047

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高分子化学専攻