Kyoto iUP生へインタビュー Vol.6

ヤナさん

 

工学部工業化学科2回生
Montanez Marjana Ysabella Oabelさん
出身地 フィリピン

 

 

Q.留学先に京都大学を選ばれた理由は何でしょうか?
A: もともと日本に憧れがありました。フィリピンは複数の言語を使用している国で,私自身も言語に強く関心を持っていたところ,日本語は世界的にもとてもユニークな言語でしたので,学んでみたいと思っていました。Kyoto iUPは渡日後に日本語を学ぶことができ,授業も日本語で受けることができるので,これが決め手となり京都大学を留学先として選びました。

Q.工業化学科で学ぼうと思ったきっかけは何でしょうか?また,工業化学を京都大学で学ぶ魅力は何だと思いますか?
A: 高校3年(日本の教育課程では中学3年の学年)の時に,中和滴定の実験を通じて化学の面白さに気づきました。学びを進めるうちに,化学の背景には基礎と応用の両面があることを知り,基礎の下に応用へ力を注ぎたいと思いました。インターネットで工業化学科出身のノーベル賞受賞者の論文を読んだら基礎を重視した内容になっていたので,工業化学科に興味を持ち,実際に入学して授業を受けてみたら,基礎を重視する研究方針をより強く感じとることができました。これは基礎と応用を重視する学科の理念そのものであり,この理念が工業化学科の魅力だと感じています。

Q.京都大学の生活で印象に残っていることがあれば教えて下さい。
A:京都は,歴史的な要素とモダンな要素を併せ持つ特殊な都市だと感じています。1キロ歩けば寺社や重要な文化財にたどり着くことができるのに,都会的で便利な面もあります。最近は,先輩と嵐山を観光して,日本史について学びを得ました。あとは,鴨川が待ち合わせや散歩の舞台となることが多いのも印象的です。鴨川は綺麗で,散歩をすると気分が明るくなりますね。

Q.京都に来てからの気分転換やリフレッシュの方法は何でしょうか?
A:今年のNF(11月祭)で展示を見たのがきっかけとなり,サークルの「野生生物研究会」に入りました。理学部と農学部の先輩が色々と教えてくださるのがありがたくて,生物の遺伝子の情報を保存する機能には感動しました。工業化学科とはひと味違う学びができるのもとても楽しいです。また,週末には散歩をしてリフレッシュしています。京都の路地裏にある隠れ家的なお店を見つけるのが楽しいです。

Q.将来の夢を教えてください。
A: 1つは科学の発展に寄与することです。工学部を卒業したら大学院に進学して修士号を取得し,企業研究者として経験を積みたいと考えています。研究テーマとしては,今はエネルギー変換に応用される金属触媒や,石炭の代替物となりうる再生可能エネルギーに関心があります。そしてゆくゆくは母国であるフィリピンに研究室を持ち,研究を続けたり,同じ分野の後進を育てたりしたいです。もう1つは言語を10個学ぶことです!私は物事をいろんな視点で見ることが大事だと考えていて,様々な言語を用いれば科学技術の進歩を多角的に捉えることもできます。今は,第三言語として日本語を勉強中ですが,近いうちにドイツ語も学んで,化学研究が盛んなドイツの大学の論文を原文で読みたいと思っています。

メンターである岡田幸典先生(国際高等教育院特定講師)と一緒に
メンターである岡田幸典先生(国際高等教育院特定講師)と一緒に

参照:
Kyoto iUP Webサイト
https://www.iup.kyoto-u.ac.jp/ 
Kyoto iUP

【Kyoto iUPとは】優秀な留学生の受入れ促進のため,入学段階では日本語能力を問わず,入学決定後に徹底した日本語教育を実施し,専門教育は日本人学生と共に日本語で受講する留学生向けのプログラムです。工学部には,2019年に第1期生が入学しました。