産学共同講座「三菱重工 革新的燃焼ダイナミクス講座」 の設置について
京都大学大学院工学研究科は、令和8年4月1日に産学共同講座「三菱重工 革新的燃焼ダイナミクス講座」(英語名:MHI Innovative Combustion Dynamics Laboratory)を設置し、運営を開始しますのでお知らせします。
講座設立の背景と主旨
世界的に電力需要は増加傾向にあり、電動化の進展や生成AIの普及に伴うデータセンターの拡大などを背景に、電力の安定供給と脱炭素の両立は各国共通の重要課題となっています。こうした状況の中で、火力発電に用いられるガスタービンは高効率と高い出力調整能力を有し、再生可能エネルギーを補完しながらCO₂排出削減に貢献しうる基幹電源の主要構成機器として、その重要性を増しています。さらにガスタービンは、将来、水素などのクリーンな脱炭素燃料に対応することで、カーボンニュートラル社会の実現を支える中核的役割を担うことが期待されています。その根幹を担う要素の一つが燃焼技術です。高効率と超低汚染物質排出を同時に実現する高度な燃焼制御は、日本が長年にわたり強みを培ってきた分野であり、高い国際競争力の源泉の一つでもあります。従って、本分野への継続的な研究開発投資と次世代人材の育成は、日本のエネルギー産業の競争力強化と持続的発展に直結する重要な取り組みと言えます。
本講座では、主にこのようなガスタービンを対象に、カーボンニュートラルな燃焼技術の実現に向けて、実機現象を再現可能な燃焼試験装置を設置し、精巧な計測技術と高度な数値シミュレーション技術を用いて現象解明に取り組むとともに、新しい革新的コンセプト基づく燃焼技術の創出に挑みます。さらに社会実装に向けて、ガスタービンだけでなく、ロケットエンジン燃焼、航空エンジン燃焼、レシプロエンジン燃焼などの幅広い燃焼研究も対象としていきます。この取り組みを通じて、燃焼工学、熱流体工学、エネルギー工学の基礎と応用に関する研究と教育を行い、技術立国日本の飛躍と、将来の機械系工学の発展に寄与する若手研究者、技術者の継続的な育成を目指します。
寄附講座の概要
- 講座の名称:三菱重工 革新的燃焼ダイナミクス講座(MHI Innovative Combustion Dynamics Laboratory)
- 設置部局:国立大学法人京都大学 大学院工学研究科
- 設置期間:2026年4月1月~2031年3月31日(5年間)
- 教員:堀部 直人(京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻 特定教授)
齋藤 敏彦(京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻 特定准教授)
村上 雄紀(京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻 特定助教)
黒瀬 良一(京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻 教授(兼任))
林 潤(京都大学大学院エネルギー科学研究科エネルギー変換科学専攻 教授(兼任)) - 活動内容:GTCC 効率 70%超級の革新的燃焼技術の追求およびカーボンニュートラルな燃焼技術の実現を目指し、実機現象を再現できる燃焼試験装置の設置と各種計測・数値計算による現象解明および次世代の人材育成
関連リンク
堀部 直人 京都大学教育研究活動データベース
齋藤 敏彦 Research map
村上 雄紀 ORCID
黒瀬 良一 京都大学教育研究活動データベース
林 潤 京都大学教育研究活動データベース
