「令和5年度工学研究科馬詰研究奨励賞授与式」を挙行しました
7月12日(水)、桂キャンパスBクラスター事務管理棟3階桂ラウンジにおいて「工学研究科馬詰研究奨励賞授与式」を挙行しました。
馬詰研究奨励賞は、本学工学研究科を修了後、本学化学研究所において助手、講師として勤務され、その後民間企業でご活躍された故馬詰彰様のご遺族から工学研究科に寄附していただいたご遺産を活用させていただくために、平成23年度に設けられた奨学表彰制度です。
工学研究科では、博士後期課程に進学した学生の中で、研究業績・品格ともに優れ、かつ欧米先進国で海外研修等を行おうとする者を奨励・支援するために「工学研究科馬詰研究奨励賞」として表彰するとともに、ご寄附を原資として海外研修旅費を支給しています。
第13回目となる今年度は、以下15名の博士後期課程1回生の学生が受賞し、制度創設から現在までの受賞者は計187名となりました。
専攻 |
氏名 |
研究課題 |
社会基盤工学 |
上田 知弥 |
ハイブリッド実験技術の高度化に関する研究 |
都市社会工学 |
岸本 将英 |
可視・反射赤外スペクトル画像を用いた鉱物の高精度識別法の開発と資源探査への応用 |
建築学 |
酒井 紘太郎 |
屋外文化財における気流が材料の物理的劣化に与える影響に関する研究 |
機械理工学 |
北田 絢也 |
カーボンフリー液体燃料の微粒化・蒸発・燃焼メカニズムの解明とモデリング |
マイクロエンジニアリング |
根本 悠樹 |
不確かな遮蔽空間を媒体とした解釈の自由度が高い情報提示手法の開発と実装 |
航空宇宙工学 |
石原 宗峻 |
折り紙から着想を得た構造が有する弾性波伝搬特性の解明 |
原子核工学 |
田原 康祐 |
乱流電磁場によるECH高速電子の拡散とトロイダル流駆動トルクの検証 |
材料工学 |
塩谷 太基 |
ホウ素貫入型層状化合物のトポロジカル磁性・伝導物性の開拓 |
電気工学 |
重政 茉於 |
集合導体の階層構造を考慮したマルチフィラメント薄膜高温超伝導線の交流損失特性評価 |
電子工学 |
三上 杏太 |
SiC MOSFET反転層内キャリア輸送機構の解明と高温動作集積回路の実証 |
材料化学 |
阿部 直哉 |
ペプチドを利用した植物ミトコンドリアへの遺伝子導入に関する研究 |
物質エネルギー化学 |
田辺 航太 |
海底探査のための水中レーザー誘起ブレークダウン分光法の高度化 |
高分子化学 |
出垣 大貴 |
ブロック共重合体のバロプラスチック挙動の分子論的機構の解明 |
合成・生物化学 |
久田 雅人 |
七員環を駆使した筒状ナノカーボン材料の創成 |
化学工学 |
吉川 樹 |
近赤外分光法を用いた化学プロセスのインライン・ケミカルモニタリング |
授与式には、来賓として故馬詰彰様のご親族、学内の工学研究科関係者が臨席され、立川工学研究科長から受賞者へ表彰状が授与されました。
また、馬詰洋一郎様ならびに立川研究科長より、受賞者に向けて、ご自身の経験談を踏まえた温かいお言葉が贈られました。
続いて、令和3年度受賞者である電気工学専攻の高山 創さんと令和4年度受賞者である電子工学専攻の青木 基さんより馬詰様への感謝の意とともに、自身の研究内容ならびに海外研修での経験談について帰国報告がありました。
今年度の受賞者は、先輩達の経験談を熱心に聞き入っていました。
終始、和やかな雰囲気のなか、授与式は閉式となりました。
工学研究科では、このご寄附を、グローバルに活躍する高度な人材を養成するため、海外にも通じる研究者として、貴重な経験を積む機会に活用させていただけたことに、大いに感謝するとともに、今後もこのご寄附と表彰制度を活用させていただく所存です。