「令和7年度工学研究科馬詰研究奨励賞授与式」を挙行しました
7月8日(火)、桂キャンパスBクラスター事務管理棟3階桂ラウンジにおいて「工学研究科馬詰研究奨励賞授与式」を挙行しました。
馬詰研究奨励賞は、本学工学研究科を修了後、本学化学研究所において助手、講師として勤務され、その後民間企業でご活躍された故馬詰彰様のご遺族から工学研究科に寄附していただいたご遺産を活用させていただくために、平成23年度に設けられた奨学表彰制度です。
工学研究科では、博士後期課程に進学した学生の中で、研究業績・品格ともに優れ、かつ欧米先進国で海外研修等を行おうとする者を奨励・支援するために「工学研究科馬詰研究奨励賞」として表彰するとともに、ご寄附を原資として海外研修旅費を支給しています。
第15回目となる今年度は、以下14名の博士後期課程1回生の学生が受賞し、制度創設から現在までの受賞者は計217名となりました。
専攻 |
氏名 |
研究課題 |
社会基盤工学 |
松井 春樹 |
汎用的な内水氾濫解析モデル構築に関する研究 |
都市社会工学 |
中辻 綾香 |
地殻と断層表面摩擦の不均質性を考慮した入力地震動の作成に関する研究 |
機械理工学 |
河合 真穂 |
水素航空機の実現に向けた不安定燃焼発生メカニズムの解明および発生予測モデルの構築 |
マイクロエンジニアリング |
西村 太希 |
抗がん剤による間質性膀胱炎発症メカニズムの解明に向けた膀胱モデルの確立 |
原子核工学 |
市川 龍 |
データ同化を用いたトカマクプラズマの実時間制御システムの開発 |
材料工学 |
瀬川 優祐 |
強相関磁性金属クラスタ化合物における新規物性開拓と機能開拓 |
電気工学 |
片山 夏樹 |
マルチスケール性を有する力学系に対して,クープマン作用素に基づいた大域解析の理論構築を行い,モデリングに関するデータ駆動アルゴリズムの開発を目指す. |
電子工学 |
利光 汐音 |
高温動作集積回路およびパワーデバイス応用を目指したSiCトランジスタの基礎研究 |
材料化学 |
藤田 航輝 |
量子化学計算が主導する複核金属錯体触媒による反応開発 |
物質エネルギー化学 |
小崎 舜真 |
異核二原子分子アニオンの構造制御と機能開拓 |
分子工学 |
岡島 和希 |
SiC中色中心スピンの電気的測定 |
高分子化学 |
荻原 龍馬 |
ヒト大脳の形態形成機構を解明するための、次世代オルガノイドの開発 |
合成・生物化学 |
宮田 彩名 |
機械的刺激応答性を有する多孔性ソフトマテリアルの創成 |
化学工学 |
小池 貴誠 |
生分解性プラスチックの分解挙動解析と速度論的モデルの構築 |
授与式には、来賓として故馬詰彰様のご親族、学内の工学研究科関係者が臨席され、立川工学研究科長から受賞者へ表彰状が授与されました。
また、馬詰洋一郎様ならびに立川研究科長より、受賞者に向けて、ご自身の経験談を踏まえた温かいお言葉が贈られました。
続いて、令和5年度受賞者である社会基盤工学専攻の上田 知弥さんと高分子化学専攻の出垣 大貴さんより、馬詰様への感謝の意とともに、自身の研究内容ならびに海外研修での経験談について帰国報告がありました。今年度の受賞者は、先輩達の経験談を熱心に聞き入っていました。
終始、和やかな雰囲気のなか、授与式は閉式となりました。
工学研究科では、このご寄附を、グローバルに活躍する高度な人材を養成するため、海外にも通じる研究者として、貴重な経験を積む機会に活用させていただけたことに、大いに感謝するとともに、今後もこのご寄附と表彰制度を活用させていただく所存です。
※受賞者のうち3名は、研究留学による海外渡航中等のため授与式は欠席でした。