ミャンマー工学教育拡充支援ユニット

発展が期待されるミャンマーでは、国内の大学教員の絶対数不足と教育体制の整備、および教育研究を担う人材育成が国家的急務となっています。それらの課題解決を支援するため、国際協力機構(JICA)において「ミャンマー工学教育拡充プロジェクト」が2013年10月に発足しました。これは、京都大学をはじめとする日本の7大学が、土木、電力、電子、IT、メカトロニクス、機械の6工学分野について、ミャンマーの2工科大学(ヤンゴン工科大学(YTU)、マンダレー工科大学(MTU))の教育支援を行うものです。

京都大学はこのうち土木・環境工学分野の支援を担当し、そのために2013年10月、工学研究科内に「ミャンマー工学教育拡充支援ユニット」を設置しました。

活動概要

  1. 教員の博士号取得支援
  2. 共同研究の実施
  3. 教育研究機材の導入支援
  4. 教育フレームの充実

このうち、1. は先方の若手教員が本学博士後期課程へ入学し、本学教員が指導教員となり学位取得へ導くもの(本邦博士)、2. および3. は日本型の研究室中心の教育システムを先方の大学に導入し、共同研究を通じた人材育成と研究機材・設備の現地導入を支援するものであり、4. は先方の大学の教育フレーム充実のための様々な協同の取り組みが含まれます。

また、本学教員による先方の大学での集中講義の実施、若手教員研修の支援を行っています。

これらの活動は、本学教員のFD*にも繋がるものです。

教育支援は期限を限るものではなく、長期的な取り組みが必要であり、ジャパニーズスタイルの教育研究のやり方の良い面が浸透し、ミャンマーの教育研究体制がさらに発展することを最終目標としています。

*FD・・・「ファカルティ・ディベロップメント」の略称。教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組。