京都大学設備サポート拠点事業「桂結」について

 昨今の厳しい財政状況の中で,世界トップレベルの教育研究基盤を持続・強化していくためには,いかに既存の基盤的設備を効率的に使用するかが重要であり,設備の共用化を推進することが求められています。本学においては,基盤的設備の整備を自助努力で実施していますが,設備の共用化については,部局レベルの取組に留まっており,全学的な体制構築には至っていませんでした。そこで,設備共用の取り組みを積極的に推進するため,既存の部局の枠組みを超え,地区別や研究分野別など学内外に対して優れた設備の共同利用を効率的・効果的に実施するための組織(拠点)整備として,平成31年度より設備サポート拠点の認定が開始されました。
 工学研究科では,令和2年4月に新規認定拠点として「“桂結”-最先端研究機器の進化するネットワーク拠点」が認定されました。
 本拠点は,京都大学の桂キャンパスに分散する最先端研究機器をIoTネットワークシステムで有機的に結合し,桂キャンパスを「計測・評価・解析のためのオープンラボ拠点」として位置付け,先端研究機器の学内外での共同利用を実現し,産学連携・大学間共同研究の強化・促進を行うことを目指しています。
 初年度である令和2年度は,化学系,電気系,物理系等の機器分析室を中心に,周辺の研究室が保有する最先端機器をブドウの房のようにネットワーク上で結びつけ,学内および学外の研究者に見える化する等により,共同利用できる体制の整備を進めています。また,これらを柱にキャンパスに隣接する三洋化成工業・ファーマフーズ等の企業との連携,加えて,京都高度技術研究所(ASTEM)・京都工芸繊維大学との連携を図り産官学の機器連携体制の基礎を構築することを計画しています。

桂地区(工学研究科)管理課

 

No.74_工学広報_ページ_14_画像_0001.jpg